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ファナック株式会社 (FANUC CORPORATION)

FA新機能: AI熱変位補正

高い加工精度が求められる工作機械の機構部は、僅かな温度変化でも金属の熱膨張により変形し、加工点の位置が変位(熱変位)することで加工精度に影響を及ぼします。

AI熱変位補正は、複数の温度センサから得られる温度情報を利用してAIが熱変位モデルを生成します。このモデルを使って加工点の変位を予測、補正を行い、温度変化が加工精度に与える影響を抑制して高精度な安定加工を実現します。機械設置環境条件の緩和に加え、電源をONしてから機械温度が安定するまでの期間でも熱変位の影響を短時間で抑制するので、暖機運転時間の短縮により省エネにも貢献します。

AIが温度情報と熱変位の測定情報を元に生成する熱変位補正モデルは専用のモデル開発ツールで自動生成されます。学習データを収集した機械に対してだけでなく機械個体差の考えられる号機が異なる機械に対しても安定した補正性能が得られます。さらに学習データの異常を検知して補正精度・信頼性の高い補正モデル生成をサポートしています。

 

AI熱変位補正

 

温度センサ入力ユニット

温度センサ入力ユニット
温度センサ入力ユニット

温度センサ入力ユニットは、熱変位補正のための温度センサの信号を入力できる新規のユニットです。
分線盤I/Oモジュールと同じサイズの、小型のユニットですが、16チャネルの温度センサが接続可能で、多くのデータを1台で収集できます。
分解能は、0.01℃で、従来のユニットの1/10の単位で温度データを収集できます。分解能が向上したことにより、より高精度な補正が可能になります。
接続できるセンサはサーミスタで、非防水タイプ、防水タイプ(ボルト型、ブロック型)を準備しています。

(2022年6月)