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ファナック株式会社 (FANUC CORPORATION)

ロボットアームとは?| 構成要素や選定のポイントを解説

2026/04/17
コラム記事

ファナックのロボットが板材を運んでいる写真

ロボットアームとは、人間の腕のように動作する産業用ロボットの一部で、運搬や組立などの作業を自動で行う装置です。近年は産業の自動化・効率化が加速し、ロボットアームの重要性はますます高まっています。
ロボットアームには関節の数や動き方によってさまざまな種類があり、特に広い可動動作範囲と高い柔軟性を持つ「垂直多関節ロボット」が最も一般的です。
本記事では、ロボットアームの概要と種類、構成要素、選定のポイントについてわかりやすく解説します。

 目次

ロボットアームとは

ロボットアームとは、人間の腕のように動き、物を持ち上げる、移動させるなどの作業を行う機構のことです。
ロボットアームは以下の要素によって構成され、人間の腕の構成とよく似ていることが特徴です。

● 骨に相当するリンク
● 関節に相当するジョイント
● 筋肉としてジョイントを動かすアクチュエータ

人間の腕をリンク、ジョイント、アクチュエータで例えているイラスト

ファナックロボットのリンク、ジョイントを示す写真

ロボットアームとロボットハンドの違い

ロボットアームは「腕」に、ロボットハンド(エンドエフェクタ)は「手」に相当します。ロボットアームが土台として動き、先端に付けられたロボットハンドが物をつかむ・吸着するなどの作業を担います。作業に応じてロボットハンドを交換できるため、1台のロボットで幅広い工程に対応できます。
ロボットハンドの種類や選び方は、以下の記事で詳しく解説しています。

ロボットアームの種類

ロボットアームは構成要素の配置によって数種類に分類されます。ここからはロボットアームを正しく理解するために、産業用ロボットを例に構造上の分類をわかりやすく説明します。

垂直多関節用ロボットが並ぶ画像

垂直多関節ロボット

人間の腕に近い構造を持つロボットで、複数の回転軸を連結することで広い可動範囲と柔軟な姿勢を実現します。組立、搬送、溶接、検査など幅広い用途で最も多く使われています。

スカラロボットが並ぶ画像

水平多関節ロボット(スカラロボット)

水平方向に動作する軸と、上下方向に動く軸で構成されたロボットです。高速動作が特長で、短サイクルの運搬、挿入工程、軽量ワークの組立などに適しています。構造がシンプルで扱いやすく、省スペースで設置できる点もメリットです。

パラレルリンクロボットが並ぶ画像

パラレルリンクロボット(デルタロボット)

アームを複数組み合わせ、並列(パラレル)する複数のリンクで先端を支持する構造を持つロボットです。高速・高加減速動作に優れていることが特長です。食品、薬品、電子部品など、軽量ワークの高速搬送や選別が求められる工程で広く活用されています。

直交ロボットの画像

直交ロボット(ガントリーロボット)

直交ロボットは、X・Y・Z の直交する3方向に直線移動するロボットで、長ストロークの搬送や高速直線動作を得意とします。構造がシンプルで精度が安定しており、搬送、供給、位置決めなどの工程で利用されます。

活用事例や導入のメリットなどさらに詳しく知りたい場合は関連記事をご覧ください。

ロボットアームの構成要素

ロボットアームを理解するために、どのような部品で構成され、どうやって動作しているかを見ていきましょう。ここでは代表的な産業用ロボットである垂直多関節ロボットを例にロボットアームの主要構成要素を解説します。

リンク(アーム)

リンクは各ジョイントをつなぐ部材で、産業用ロボットでは「アーム」と呼ぶこともあります。長さや材質はロボットの可動範囲、可搬質量に大きく影響します。

ジョイント(軸)

ジョイントはリンク同士を繋ぐ関節にあたる部分で、「軸」という呼び方をします。ロボットアームの軸には主に、回転する「回転軸」と上下左右に直線方向に動く「直動軸」の2種類があります。
ロボットアームは複数の軸を持ち、軸数が多いほど実現できる姿勢の幅が広くなります。産業用ロボットの軸数は3~6軸が一般的です。

アクチュエータ(モータ)

アクチュエータはJIS規格で「ロボットの動力を発生させる動力機構」と定義されています。関節を回転させたり、上下左右に動かすためのパワーを発生させる部品です。産業用ロボットで使用するアクチュエータはサーボモータが一般的です。

ファナックロボットのリンク、ジョイントを示す写真

ファナックロボットのアクチュエータを示す写真

減速機

減速機はロボットアームに欠かせない重要な構成部品で、サーボモータから受け取った回転運動を、速度を落とす代わりに、トルクを大きくして出力する装置です。産業用ロボットでは通常、軸に配置して入力側にサーボモータ、出力側にアームを接続して使用します。
モータは高速回転が得意ですが、そのままではアームを動かすための十分なトルクを出せません。そこで減速機を組み合わせることで、重いワークを持ち上げたり、素早く動作するための大きな力を生み出すことができる仕組みです。

ロボットアームの選定ポイント

ロボットアームの導入時には、性能が不足すると期待した作業ができず、逆にオーバースペックのロボットを選ぶとコストが高くなってしまいます。必要な要件を押さえ、最適なロボットを選定することが重要です。ここでは、代表的な5つの選定ポイント、可動範囲、可搬質量、精度、動作速度、協働ロボットかどうかについて解説します。

可動範囲

可動範囲はロボットの先端が到達できる領域のことです。軸数が多く、リーチの長いロボットほど広い範囲をカバーできます。ただし、可動範囲が広ければ良いというわけではありません。可動範囲が広いロボットは大型化しやすく、周辺設備との干渉やレイアウトが難しくなってしまいます。作業スペースに適したロボットアームを選定しましょう。

可搬質量

可搬質量とはロボットアームが持ち上げられる最大質量のことです。実際に運搬するワークに加え、ロボットハンドなどエンドエフェクタの質量も含めた総質量に対して余裕のあるロボットアームを選定することが重要です。

精度

精度はロボットアームがどれだけ正確に動作できるかを意味します。位置決め精度が高いほど、微細な組立でも安定した品質が確保できます。作業内容に必要な精度を満たすロボットを選定しましょう。

動作速度

ロボットの動作速度はサイクルタイムに大きく影響する要素です。サイクルタイムとは1工程を完了するまでの時間のことで、ロボットの動作が速いほど作業の処理速度も向上します。ただし実際の現場では、前後工程の周辺機器との連携が必要で、ロボットだけが速くても待ち時間が発生する場合があります。工程全体に適した動作速度のロボットを選定しましょう。

協働ロボットかどうか

協働ロボットを選ぶか従来型の産業用ロボットを選ぶかも重要なポイントです。協働ロボットは安全機能を備えており、安全柵なしで人と同じ空間で作業できるため、人が行っていた作業の置き換えや省スペース化、レイアウト変更の容易さがメリットです。一方で、動作速度や可搬質量は低めで、高速動作・高可搬が必要な工程には不向きです。工程の生産性や安全基準、設置スペースなどを踏まえて協働ロボットの導入を判断しましょう。

ロボットアームを理解し自動化への成功を

本記事では、ロボットアームの基礎から、選定時に押さえるべきポイントまで解説しました。ロボットアームは、生産性向上や品質の安定、省人化、作業者の負荷軽減など多くのメリットをもたらす一方、性能が作業に合わない場合、期待した効果が得られません。用途や工程に合わせて最適なロボットを選定することが、自動化を成功させる鍵となります。

ファナックのロボットアーム

ファナックは一貫して、産業のオートメーション化を追求し、商品開発、品質、生産、サービスの向上に取り組んできました。これまで多くのお客様にご採用いただいてきたファナックロボットの特長をご紹介します。

高い信頼性

ファナックは長年、壊れにくいロボットの開発に取り組んできました。その知見を活かした高信頼性設計と徹底した高信頼性試試験により、長期にわたるお客様の安定稼働に貢献します。

充実したサポート体制

国内外に広がるサービスネットワークと、長年にわたる開発、生産、販売の実績とノウハウを活かし、導入前の相談から設置、運用、保守に至るまで、一貫したサポート体制を提供しています。
さらにファナックでは、量産を終了した機種であっても、お客様が商品を使い続ける限り保守を継続する『生涯保守』を宣言しています。これら総合的なサポート体制により、長期にわたって安定した生産活動を支えるパートナーとして、多くのお客様からご評価をいただいています。

豊富なラインナップ

ファナックのロボットは、可搬質量500グラムの小型ロボットから2.3トンの大型ロボット、人と安全に協力しながら働ける協働ロボット、国際防爆規格に対応した塗装ロボットまで、豊富なラインナップを取り揃えています。幅広い選択肢の中から、生産性・コスト・安全性など、トータルバランスに優れた最適なロボットをお選びいただけます。

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